1勝100敗 婚活回想録

婚活体験談をおもしろ、おかしく書いてます

ねぇ、あなた婚活しなーい?

俺はその日、知人に誘われた異業種交流会に来ていた。名前だけ聞くと、映画の一シーンを思わせるようなパーティのように聞こえるが、ただの街コンとカップリングパーティを掛け合わせたようなものだ。当然、知り合いの男女はいない。特段かっこいいやつもいないし、あっと驚く美人もいない。最も、俺も周りからそう思われていたに違いないが、自分はイケてると信じ周囲に愛想笑いを振りまいてた。この営業笑顔は、プロのCAだって驚くに違いない。さて、このパーティは、1110分程度話したら、次の女子と話すってやつだ。これは得意だ。俺は合コンを何百回とやってきた。初対面で話をして好印象を植え付けるなんて、楽勝だ。さぁ、開始だ。最初の女子はボーイッシュな髪形をしていて、自分より年上のように見えたが、楽しい時間だった。相手の話も楽しかったし、俺の会話にも楽しそうに聞いてくれた。あっという間の10分だった。お腹が痛いときの10分は長く感じるというのに、本当に同じ10分なんだろうか。。。別にその日、お腹が痛かったわけではないのだが。しかし、俺はうっかり連絡先を聞き忘れてしまった、なんという失態だろうか。彼女もがっかりしたに違いない。あとでフォローをしなくては。次の女子は暗い感じだった。声も小さく、彼女にはこの世の終わりが見えているようだった。俺には、ビュッフェで持ってきたピラフとグラタンが見えているのだが。他のテーブルを見ると、楽しそうにしているところあり、俺みたく苦戦しているところありだった。早く10分終わらないかなぁと、思いながらビュッフェのおかわりを取りに行った。そこで俺は驚いた。まだ始まって間もないのに、パスタがもう底をつきかけているではないか!さらに、既にデザートのケーキ類も荒らされている。誰だよ、ご飯目当てで来たやつは!

さて、そんなこんなで一通りみんなと話をした。とりあえず、お近づきの印という、よく分からない理由でかたっぱしからLINEを交換していった。この片っ端からLINE交換は、実は危険な行為だ。後で、名前と顔が一致しないのだ。下の名前をLINEの名前にしている女子は、まだわかるのだが、ペットの名前とか、関連性がない名前になっているともはやお手上げだった。もうちょっと分かりやすい名前にしておけよ!!、センスなさすぎだぞ。ちなみに、俺のLINEの名前は、分かりやすく呼びやすい。シンプルが一番だ、何事も。

一通り終わったところで、最初の女子ともLINE交換ができた。この後は2次会があるという。2次会というものには、目当ての女子が来ることは滅多にない。少なくとも俺の経験ではそうなっている。これは、2次会の基本法則と呼ばれている。そしてアインシュタインによって発見されたことは、意外と知られていない。

とりあえず、つまらない気持ちを抑えて2次会も終わり、お開きとなった。なんとか、頑張った。帰り支度をしていると、背後から可愛い女子の声で呼び止められた「ねぇ、あなた婚活しなーい?」。俺はこの日を境に婚活活動を行うことになったのだ。