1勝100敗 婚活回想録

婚活体験談をおもしろ、おかしく書いてます

開き追って喋ったら、ハマった。

待ち合わせをしている、女性を探せずに俺は焦った。なくしたものを見つけるときは、はさみに糸をまきつけると見つかる、ということを、漫画ちびまる子ちゃんで読んだことがあるが、俺は準備不足ではさみも糸も持ち合わせていなかった。いや、そもそも、待ち合わせの女性は、なくしものでも、落とし物でもない。

これって、昔あった出会い系で知り合った人と実際に会うけど、相手は来なくて建物の陰から眺めてるやつと同じじゃないか!?俺はそういう経験はないけど、そういう話はたくさん聞いてきた。そこから10数年後に自分が、そんな目に合うとは思ってもいなかったのだが・・・。相手が見つかった女性はどんどん、男性と一緒にラウンジに入っていく。ということは、残った女性が俺の相手ということになる。

しかし、そんな待っている時間もないので、またキョロキョロして徘徊を続けていたら、一番見つけにくいソファに座っていたのだ。「待ち合わせ」っていうくらいなんだから、もっとわかりやすいところにいろよ!、これじゃ「かくれんぼ」だよ、まったく…。この時点で、俺は彼女にNGを出していた。しかし、そんなことは今言っても仕方がないので、俺は満面の笑みをしながら、優しく爽やかに挨拶をした。

結局、ラウンジの席に戻れたのは、待ち合わせから約10分弱経過したころだった。これ、飲み物頼んでいたら、届いているやつだ。。。

とにかく、NGをするにしても1時間程度は話さないといけない、まぁ次回の練習だと思えばいいか、と相手に失礼と分かりながらも、普段のおしゃべりのように話を始めた。もちろん、相手のプロフィールは全て頭の中に入っているから、そこから話を広げていった。最初から考えていた質問なんて無視して、喋りたいことを話した。

どうせ、もう会わないんだからさ。

 

ところがである。

 

話が楽しいのだ。ここがラウンジで、お見合いということを忘れて、ただただ楽しく喋っていた。合コンの延長みたいだ、これは。

ふと、彼女の横をみると、大きな荷物を抱えていた。お見合いってこんな大荷物抱えてくるものなのか??まさか、準備道具とか入っているのか、なんとも用意周到な性格だ。

どうも、彼女は、先日海外から戻ってきて、ここのホテルに泊まっていた。そして今から帰るというのだ。そういえば、海外在住でそろそろ帰国と聞いていたけど、まさかそれが昨日なのかよ。もう少しゆとり持った予定でもいいんじゃないだろうか?と、指摘すると、そこからまた話が弾んでいった。あっという間に1時間はすぎていって、お別れの時間になった。最初にNGの印象をもっていたが、1時間後にはそんな印象はどこかに行ってしまった。これが合コンなら、連絡先交換となるのだが、お見合いではそうはいかない。第3者を仲介しないといけないのだ。これは面倒だし、非常に機械的だ。

 

俺は二人分のお茶代を支払い、彼女にお礼を言って次のところに颯爽と向かった。

次の場所に向かう電車の中で、俺は彼女にまた会いたい旨を相談所に連絡をした。果たして、彼女はどう思ったんだろうか。。。