1勝100敗 婚活回想録

婚活体験談をおもしろ、おかしく書いてます

2日連続Rちゃん、クールちゃんデート 後半

初デートで、うっかりロマンチックすぎるレストランを選んでしまった俺は、本当に焦っていた。こういう場合は深呼吸をするといい。頭の中ではラジオ体操がかかっている。外は夜9時だけど、頭の中は朝の6時半だ。

小学校の時、ラジオ体操に毎日参加するというイベントがあった。参加するとスタンプを教えてくれて皆勤を目指す。俺は毎日雨になることを望んでいた。厄介なものは避けようという小さい性格は、大人になった今で」もしっかり引き継がれている。ちゃんとした大人にはなれなったようだ。

 

通されたテーブルの奥に彼女を座らせてメニューを眺めたが、昼にあるメニューと様変わりしている。昼と共通だったのは、サラダ1種だけだった。俺は、正直に、昼間に来た時とだいぶ雰囲気が変わっていて、驚いていることを彼女に告げた。彼女は、このお店素敵でいいじゃんと、俺の失敗を慰めてくれた。彼女の優しさに、助けられて少し安心した。

 

サラダと、肉と、パスタを注文して、前回初めて出会った異業種のパーティの話や、仕事のこと、プライベートのことを話した。美味しいことになっている料理、俺のトークで何とか体裁を整えたゴハンデートだったと記憶している。

彼女の様子からして、俺のことをそれなりに興味を持ってくれているようだ。半分ずつ分け合ったデザートも美味しかった。

 

少し話がそれるけど、デザートのお皿についているソースとかあるじゃないですか?あれって飾り?それとも、ケーキとかフルーツを、そのソースに絡めて食べるものなの?あれの正しい扱い方知っている方、教えてくださいまし。

 

俺は、デザートの時間が大好きだ。甘いものが好きだということもあるのだが、一番の理由は、二人で悩めるということだ。初デートで二人一緒に悩むなんて、そうないはずだ。デザートのメニューを見て、どれにする?あー、それもいいよねえ、こっちも捨てがたい と二人で悩む時間。で、最終的には、2種類注文して、半分ずつにするって、楽しい。二人の距離が近くなった気がする。そう思っているのは俺だけか?

尚、二人で悩むデートと言ったら、水族館ではないだろうか?

深海魚コーナーとか、なんか小さい水槽に入っている魚をみるやつだ。あれ?どこにいるんだ?土の中かなぁ、と二人で水槽を上から下から眺めたりする。

で、見つからなくて「もういいや、次行こう」となる。

 

かなり遅い時間に店を出たので、俺は車でクールちゃんを近くまで送ることにした。ちょっとしたドライブデートだ。車の中では、彼女がひっきりなしに喋っていた。途中から少し飽きてきたけど、ここは最後まで聞かないといけない。

あっという間に、彼女を降ろす場所に到着した。15分くらいだったかと思う。俺は、また遊びたいからいつ会えるのか?と訊いた。

これ、結構緊張するんですよ。だって、その場で、うーん分からないなぁとか、あーそうねぇと興味がない返答されたら、心にダイレクトに刺さるじゃん。俺はそれに耐えられるだけのハートは持ち合わせていない。だから、緊張する。怯えているというのが正しい表現かな。

 

しかし、こんなに盛り上がっているからクールちゃんは〇〇日なら空いてるよ、と言ってくれるに違いない。

そんな、彼女の返答は「実家に戻らないといけないんだけど、ちょっと日にちが見えないから、また連絡するね」

でした。

そうかぁ、彼女は実家に帰らないといけないのか。仕事も忙しいのに、本当に大変だな。それなら、彼女からの連絡を待ちましょうよ。

と、バカ正直に受け止めてルンルン気分でアクセルを踏んで、帰宅した。

 

その彼女からの返答ですが、未だにありません。まだ実家に帰っているのでしょうか。

 

 

さてさて、ドタキャンしたRちゃんからは、数日後連絡がありました。

この前はごめんねーという、薄っぺらい抑揚のない連絡です。LINEなので文字で書いてあるわけだが、それでも薄っぺらさは隠すことはできない。俺はそういうところに、なぜか敏感だ。

「〇日なら空いてます、どこにでも行くので、場所を指定してくれ」と言う。彼女としては前回のお詫びのようだ。

以前予定していた店に俺は興味があったので、そこで彼女と会うことにした。もはや、顔なんて忘れかけている。どんな子だっけ?

まぁ、会いましょうよ、折角なんだからさぁ、良いことあるかもしれないじゃん。

 

俺は重い腰を持ち上げて以前の店で彼女と食事をすることにした。

それがですね、話題がぎくしゃくするんですよ。お互い一生懸命頭を捻って話題を出すのです。そんなの楽しいわけない。出てきた食事の話をしても、盛り上がらない。

こうなったら、必殺技のデザート半分こ作戦だ。司令官は、この効果的な作戦を発令した。この作戦の特徴はデートの後半でないと発令されないということだ。お昼のケーキセットのお茶の時間は別だが。

破壊力がある作戦の前では、誰だって笑顔になり距離が近づくものだ。

しかし、彼女はその一枚上をいっていた。

「私、お腹いっぱいだから、大丈夫」。

あんた、そこまでして早く帰りたいのかよ!!俺もだけど。

 

最後までぎこちないまま、さっさとお別れをして彼女と反対方向に歩き始めた。

で、仲人に電話をして「ちょっときいてよー、デートはどうだった?だって??最悪だよ、交際終了にしてくれ。向こうから終了って言われると腹が立つから、先にこっちから断ってくれ、頼んだよ」

 

愚痴をごちゃごちゃ、話しているとお腹が空いてきた。マックのポテトが食べたい。さっき、新橋駅にマック会ったけど、戻るのめんどくさいな、この先しばらく歩けば、見つかるだろ。と、結局5駅分ほど歩いたけど、マックを見つけることはできなった。

俺は家に帰ると、疲れたこともあってふて寝をした。

お見合いだけじゃ、相手のことは全く分からないものだなと、学んだ1日でした。